面談で考えること。

ラクタリウスでは学期ごとに面談を実施しています。

小さい塾なので、いつでも面談、相談は可能ですが

定期的に実施する面談は年間3回で、

3月、7月、12月に実施されます。

 

塾の経営を始めるまでは、毎回ほぼ全員が面談を

希望するだろうと思っていたのですが、意外にも

全員ではありません。学年が上がるほど、面談に

来なくなります。これは授業参観や体育大会に行く

保護者の数の変化と同じような感じです。

 

面談の目的は塾での様子をお伝えして、家での様子を

うかがうだけではありません。学校の面談はそんな感じ

ですよね。

 

個別指導の塾というのは、保護者の方がお子さんに対して

どのような希望をお持ちなのかを知る必要があります。

塾の講師と保護者の方が同じ方向を向いていないと、

生徒が混乱したり迷ったりするかもしれないからです。

生徒、親、講師の3者が同じ方向を向いている状況が

理想的ですね。

 

親の希望と生徒の希望が同じ場合は問題ありません。

しかし、親の希望と生徒の希望が異なる場合のほうが

多くなります。さて、その場合塾の講師はどうするか。

親に合わせるべきなのか?

それとも生徒の味方に付くべきなのか?

難しい問題です。

 

これは、塾の実施する学習支援という事業の性質を

どうとらえるべきかという問題を考えるひつようがあります。

学習支援事業はマネタリー(お金)経済に属するのか、

それともボランタリー(奉仕)経済に属するのかという点です。

 

お金のやり取りがある以上、マネタリー経済

でも、教育という行為は奉仕の精神が欠かせない。

ということで、マネタリー経済ボランタリー経済

交わる領域に存在する仕事が学習支援だと思います。

 

となると、どちらに比重を置いたらよいのでしょうか。

マネタリー重視なら、お金を支払う親の希望を第一に考える。

ボランタリー重視なら、生徒の希望を第一に考える。

 

ラクタリウスは、塾長の私はどちらなのか。

どちらとも言い切れません。

割り切れません。

どちらかに割り切る必要はなくて、生徒の状況に応じて悩み、迷いながらも熟慮を重ねて、生徒にとって一番良いと思える方向を向いて指導するしかない。

結果的に親の希望に近くなることもあれば、生徒の希望に近くなることもあります。

塾長から両者に対して全く新しい方向を提案することもあります。

 

というわけで、面談というのはとても大切な機会ですので、

みなさん、めんどくさくても面談にお越しください。